開発秘話

「学研の図鑑LIVE」とケンコー・トキナーのコラボ商品の開発秘話です。

“まなび” をテーマに販路拡大!
学研「図鑑LIVE」とのコラボでケンコー・トキナーに開かれた新たな世界

2017年5月に発売された「学研の図鑑LIVE」のライセンス商品、
(株)ケンコー・トキナーの双眼鏡・鳥図鑑セット、虫眼鏡・昆虫図鑑セット、顕微鏡・植物図鑑セット、
天体望遠鏡・宇宙図鑑セットの4種光学製品。
その開発秘話を、担当者である(株)ケンコー・トキナー齋藤麻知子さん、関芳弘さんに伺ってみました。

“まなび”を盛り込める出版コンテンツに惹かれた

社とのコラボに至ったきっかけを教えてください。
きっかけは2016年2月のギフトショーです。
御社の営業の方がたまたま私たちのブースにいらっしゃって、御社の図鑑と私たちの製品をセットで販売する案についてお話しする機会がありました。
私はもともと、自社の製品にまなび要素を加えたものを作ってみたいと構想していて、社内でも夏休みの自由研究などに商品として提供できるものを企画する動きがあったので、セットにしたい図鑑と自社製品のアイデアをお伝えしたんです。
の後、具体的な商品開発に向けてどのような動きがあったのでしょうか?
その年の6月に東京ビッグサイトで開催されたライセンシングジャパンで、御社のブースを訪問した際に、食品会社とコラボした図鑑のミニブックを見せていただきまして。自分たちの会社でもこうした出版コンテンツの世界観を生かした商品を作ったら面白いのではと、2月のギフトショーでお話ししていたアイデアをさらに深めていったんです。
ただ、私の元のアイデアのままでは「売れる商品」としての視点が足りていなかったため、営業の意見も取り入れ、何度もすり合わせを重ねて企画をブラッシュアップしていきました。
本腰を入れて動き出したのは2016年の秋頃でしたが、2017年2月のギフトショーで新商品として紹介するため、急ピッチで制作が進められました。
私どもは今回のような企画はまったく初めてのことでしたので、企画を進行しつつ、会社を説得しなければなりませんでした。今回のアイデアについて販売先の方々にお話をさせていただき、どんな形で、どれくらいの値段で売れるのかを販売先とすり合わせ、詰めた内容を材料に何度も会社にアピールし……ようやく企画を通すことができたんです。

光学製品に合わせた図鑑の再編集を依頼。3DCG機能を加えて自社製品に付加価値を

鑑LIVEシリーズは現在、全15種類あります。その中から「鳥」「昆虫」「植物」「宇宙」を選んだのはなぜですか?
私たちの製品とマッチしているテーマから選びました。図鑑LIVEの内容をじっくり拝読し、私たちの光学製品や「観察する」という体験と関わりの深い4テーマに絞っていったんです。

学製品とセットになる図鑑の制作は、これまでなかなか関わりのなかった分野かと思います。
弊社の編集担当に図鑑の再編集を依頼される際、意識した点を教えてください。

図鑑LIVEそのものはとても分厚い本ですが、光学製品とセットにするにあたり、今回作る図鑑のページ数には制限があったんです。最終的に16ページにすることにまとまり、少ないページ数の中に情報を盛り込んでいくことになりました。

図鑑LIVEのページをコピーし、修正したい箇所や、情報を新たに加えたい箇所などの要望を書き込んでいったんです。図鑑で学んで、実際に野外で観察してほしいという狙いがあったので、できるだけ日常生活の中で見られる、身近な生き物などを抜粋していただきました。
あとは、スマートフォンやタブレットを図鑑にかざすと3DCGが楽しめる特徴がとても魅力的だったので、それを盛り込んで編集していただけたこともすごく良かったなと思っています。

図鑑とセットで販売することは初の試みだったため、書店で参考になりそうな本を購入して、誌面の構成などを研究しましたね。また、販売店での並べ方や見せ方についても、どのような形で並ぶのがベストなのか議論を重ね、外から光学製品が見える現在のパッケージになったんです。

新規ターゲットに向けて製品をブラッシュアップ

鑑の編集においては弊社編集部のノウハウを生かすことができましたが、光学製品は御社が専門とする領域です。子ども向けの光学製品を作るにあたり、注力したことを教えてください。
夏休み中の子どもをターゲットとしており、アウトドアなどのシーンで使うことを想定しています。顕微鏡や望遠鏡などは本来もっと重厚で、とても気軽に持ち運べるものではありませんが、子どもが持ち運んで楽しむことを考え、軽量かつ野外で使いやすいという点を意識して作りました。

在の完成形はスムーズにできあがったのでしょうか?
いいえ。実は、2017年2月のギフトショーで商品をお披露目した際、一部の光学製品を手直しすることになりました。ギフトショーでの発表当時、昆虫図鑑に付けた虫眼鏡が現在のものよりも小さく、いまいちパッとしなかったんです。他の天体望遠鏡、顕微鏡、双眼鏡は見た目にボリューム感があり、お買い得に見えるのですが、虫眼鏡にはチープな印象がありました。そこでサイズを大きくし、手に持ったときのずっしりとした重みも加え、改良していったんです。
回のコラボ商品では手に取りやすい価格も実現できました。子どもたちが光学製品に触れるきっかけになる点も魅力的ですよね。
値段設定においては、「このくらいの値段なら親御さんが気軽に子どもに買ってあげられるのでは」という視点を大切にしました。
私は当初、もっと本格的な光学製品にすることを考えていたんです。
値段も数千円を想定していましたが、販売店の意見などを吸い上げ、リーズナブルな1,980円にまとまりました。

書店に新たな販路が拓かれ、取引先の開拓という結果に

回、弊社とコラボを行い、良いと感じた点を教えてください。
私どもに足りない部分を補っていただけたことをとてもありがたく感じています。
そうですね。私たちは顕微鏡などを扱いながらも、これまではなかなかまなびに結び付けて販売することができていませんでした。
今まで入れなかった販路で販売できたことは大きいと思います。
私どもはもともと家電量販店やカメラ量販店、GMSなどが主な販路で、書店や玩具メーカーなどとはほとんど取引がありませんでした。
取引先を新規開拓できたことをとてもうれしく思います。
たこのような機会があれば、次回は弊社とどのようなコラボを実現したいと構想されていますか?
今回は私どもの光学製品との相性を考慮し、「鳥図鑑」をはじめとした4タイトルに決まりましたが、次回は図鑑LIVEシリーズの中でも特に人気のタイトルとコラボしてみたいです。私どもの製品とマッチする企画を練りたいと思います。時期としては来年の新入学シーズンや夏季に向けて考えていきたいです。
また、来年は火星が大接近する年なので、図鑑も光学製品もまるまる火星の観察や学習に特化したものを作ってみたいとも考えています。
2012年の金環日食でもたくさんの人が光学製品に興味を持ってくださいましたし、そうした天体系のニュースはきっかけになると思います。本の知識だけでなく、実際に顕微鏡や双眼鏡などを使って観察する体験をこれからも提案していきたいですね。

企業情報

会社名
株式会社ケンコー・トキナー
事業内容
写真用品、光学製品、監視装置、交換レンズ、CCTVレンズ、X線撮影装置の開発・販売
住所
〒164-8616 東京都中野区中野5-68-10 KT中野ビル
公式サイト
http://www.kenko-tokina.co.jp/